まだVision Pro向けの最高の動画を撮影出来るカメラは存在しない

masapoco
投稿日
2024年3月4日 10:16
apple vision pro displays

日本のカメラメーカー「キヤノン」は、AppleルのVision Proの出現が、没入型映像コンテンツの新たな市場を掘り起こすチャンスと考えているようだが、同社の幹部が語った所では、Appleのヘッドセットが必要とする解像度とリフレッシュレートに対応できるカメラはまだないようだ。

先週横浜で開催されたCP+カメラショーでカメラ情報サイトPetaPixelの取材に応じたキヤノンの関係者は、VRコンテンツ制作用に特別に設計された5.2mm F2.8 Lレンズという、光学面での問題はないことを明かした。課題は、Vision Proの高解像度スクリーンと一致するのに必要なリフレッシュスピードを持つカメラがまだないことだ。

AppleがApple Vision Pro用にすでに提供している没入型環境の中には、動く要素もあるが、これはコンピューターが生成した高解像度の静止画像と、カメラメーカーREDの8Kビデオシステムのミックスで構成されていると思われる。

他の企業は、コンピューターグラフィックスに頼ることなく、Vision Proの解像度とリフレッシュレートで実世界の環境を捉えた画像を作成できるカメラシステムを作りたいと考えている。彼らは、そのような環境を素早く作成できるツールに対する市場の需要を予測している。

キヤノンは、そのためには「1億画素の解像度で毎秒60フレーム」のカメラが必要だと考えている。だがそのような高解像度と組み合わせて到達するのは、現在のところ難しいレベルのリフレッシュレートだ。これは現在の4K規格の3.5倍の14K映像に相当する。

「現時点では、キヤノンはそのレベルの要求に応えることはできません」とキヤノン塩見泰彦氏は言う。しかし、「技術的には、理論的には可能だ」とも指摘した。問題は、商業的に実行可能で、顧客が購入できるような価格の製品を開発できるかどうかだ。

キヤノンはすでに100メガピクセルの解像度を持つセンサーを持っているが、現時点では必要な60フレーム/秒には達していない。

塩見氏は、「我々は、VRのための高解像度を提供できるよう、技術を磨いています。解像度とスピードの両方をバランスよく向上させることができるよう、今後も技術改良を続けていきます」と、述べている。


Source



この記事が面白かったら是非シェアをお願いします!


  • grb
    次の記事

    巨大ガンマ線バブルは極大宇宙線の発生源である

    2024年3月4日 11:31
  • 前の記事

    HuaweiのAIチップ「Ascend 910B」はNVIDIA A100をしのぐ性能を誇る可能性

    2024年3月4日 6:52
    huawei ascend

スポンサーリンク


この記事を書いた人
masapoco

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


おすすめ記事

  • Apple M3 chip series architecture 231030

    AppleのM3 MaxチップからのUltraFusionインターコネクト削除は新たな巨大チップ登場の前兆か?

  • magsafe charger

    iOS 17.4のアップデートによりiPhone 12がQi2での高速ワイヤレス充電に対応へ

  • apple iphone 5g

    Apple、未発表のアプリやVision Proに関する情報をリークした疑いで元従業員を提訴

  • Apple iPad Pro Magic Keyboard M2 hero 2up 221018

    新型iPad ProとiPad Airは5月初旬の発売になる可能性が報じられる

  • TSMC FAB18

    TSMCの3nmノードが急成長、2024年は収益の20%以上を占める可能性

今読まれている記事