MediaTek、Metaと提携しオンデバイスでの生成AI駆動をスマートフォンで実現へ

masapoco
投稿日
2023年8月25日 19:58
MediaTek Dimensity

MediaTekは、自社のプラットフォームとAPUでMetaのオープンソース大規模言語モデル「Llama 2」を使用して、スマートフォン、IoTデバイス、自動車、スマートホームガジェットをAI計算で高速化する計画を発表した。

ChatGPTやGoogleのSearch Generative Experienceのような、近年クローズアップされることの多い大規模言語モデルを用いたAI実装は、クラウド接続に大きく依存している。反面、GoogleがPixelフォンで大きく取り上げることが多いAIを用いたカメラ機能等は軽量な処理になる為、SoC上のチップによって処理が行われている。

MediaTekやQualcomm、その他のチップメーカーは、この状況を変え、オンデバイスでの計算能力を強化することで、クラウドインフラへの接続を必要とせずに、スマートフォンやその他のスマートガジェットがAIタスクを実行できるように出来る未来を目指している。これ自体は、よりスムーズなパフォーマンス、より優れたプライバシー、より強固なセキュリティにつながる点でメリットも大きい。さらに、デバイスがオフラインの場合や接続が弱い場合でも機能する。

同社は、2023年末までに、Llama 2ベースのAIアプリケーションに最適化された新しいSoCを搭載したAndroid携帯電話の出荷が開始されると見込んでいる。つまり、ハイエンドのスマートフォンが恩恵を受け始めるのは、せいぜい2024年の第1四半期ということになる。

これに先立ち、QualcommもオンデバイスでのエッジAI駆動を推し進める事を表明しており、業界全体がプライバシーを重視するための動きを加速させていることは、時代のニーズに合致した物といえる。生成AIの駆動に特別に最適化されたハードウェアによるオンデバイス処理を目指す動きは正しい物と言えるだろう。


Source



この記事が面白かったら是非シェアをお願いします!


  • amd rtx7800 7700
    次の記事

    AMD、Radeon RX 7800 XT 16GBおよびRX 7700 XT 12GBグラフィックス・カードを発表

    2023年8月26日 6:24
  • 前の記事

    OpenAIとScaleが協力し、GPT-3.5のファインチューニングを多くの企業に提供へ

    2023年8月25日 18:16
    scale openai

スポンサーリンク


この記事を書いた人
masapoco

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


おすすめ記事

  • eu flags

    Apple、Google、Metaが欧州デジタル市場法違反により調査を受け、高額な罰金の可能性

  • data center

    Meta、24,000個のNVIDIA H100 GPUを用いた“AI特化”データセンターの詳細を公開

  • MEDIATEK DIMENSITY 9300 HERO

    MediaTekが2023年第4四半期のチップセット販売数で首位をキープ

  • Samsung HQ Image

    MetaはTSMCへの依存度を減らすためにSamsungへの製造依頼も選択肢に入れている

  • パッケージイメージ

    Zuckerberg氏がVision Proをレビュー「やはりQuestが最高の製品だ」」

今読まれている記事